2017年10月 インデックス投資関係の気になったトピック

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2017年10月のインデックス投資関係の個人的に気になったトピックです。

  

三菱国際UFJeMAXIS Slim 2ファンドで信託報酬を引き下げて追撃開始!

業界最安のコスト水準を謳うeMAXIS Slimが2つのファンドで信託報酬を引き下げました。

 eMAXIS Slim 国内株式インデックスファンド(信託報酬 0.19%→0.17%)
 ・eMAXIS Slim 先進国株式インデックスファンド(信託報酬 0.20%→0.19%)

国内株式は「Smart-i TOPIXインデックス(信託報酬 0.17%)」を狙った引き下げと見込まれ、「三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンド(信託報酬 0.16%)」に追いついていないため、更に引き下げてくる可能性は十分あるでしょう。

しかし、仮にeMAXIS Slimがコストを引き下げても、三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンドは既存ファンドのコストを引き下げたため、運用資産の規模で圧倒的な優位性があります。eMAXISオリジナルのコスト引き下げができなかったことが、重ね重ね残念です。

先進国株式は「iFree 外国株式インデックスファンド(信託報酬 0.19%)」をターゲットにしていますが、この分野も先進国株式+新興国株式(MSCI All Country World Index excl. JPN)の「野村つみたて外国株投信(信託報酬 0.19%)」というモンスターファンドが登場したせいで、eMAXIS Slimの追随値下げもインパクトは薄いです。

正直、後追い戦術はあまり魅力を感じられません。三菱UFJ国際には「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)(信託報酬 0.22%)」や「eMAXIS Slim 新興国株式インデックスファンド(信託報酬 0.34%)」のようなトップランナー戦術を取ってもらいたいです。

しかし、先進国株式クラスの信託報酬が0.19%まで下がってくると、実現不可能と思われたDC専用ファンドの「三井住友・DC外国株式インデックスS」の信託報酬水準 0.17%が視野に入ってきそうです。三井住友アセットマネジメントインパクトを考えると、一般開放を考えているならば、そろそろ踏み切らないとサプライズ感が薄れそうです。

 

<購入・換金手数料なし>シリーズがコスト引き下げを発表!

超低コスト時代の火付け役、ニッセイアセットマネジメントの<購入・換金手数料なし>シリーズが信託報酬の引き下げを発表です。 

 ・<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド
  (信託報酬 0.180%→0.159%)
 ・<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド
  (信託報酬 0.180%→0.169%)
 ・<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
  (信託報酬 0.20%→0.189%)
 ・<購入・換金手数料なし>ニッセイ国内債券インデックスファンド
  (信託報酬 0.145%→0.139%)
 ・<購入・換金手数料なし>ニッセイインデックスバランスファンド(4資産均等型)
  (信託報酬 0.34%→0.219%) 

ライバルよりも0.001%下回る最安水準に設定してきています。

このニッセイの動きで信託報酬競争は0.001%刻みの時代に入る公算大です。競争も来るところまで来た感があります。
ちなみに0.001%ぐらいの差は運用コストで簡単に逆転可能ですから、私はあまり気にしていません。これからは信託報酬の安さだけでなく運用コストを含めた実質コストも注視すべきでしょう。

ところで、ニッセイアセットマネジメントさん、「DCニッセイ外国株式インデックスファンド(信託報酬 0.21%)」は下がらないのでしょうか?

一般に買える<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドよりも信託報酬が高くなって久しいです。SBI証券iDeCo商品ラインナップでは、DCニッセイ外国株式インデックスファンド以外の低コストMSCIコクサイ連動ファンドが無いため、大人しく積み立てていますが、そろそろどうにかして欲しいです。

信託報酬を下げる見込みが無いならば、SBI証券はたわらノーロードシリーズかiFreeシリーズはたまた野村つみたて外国株投信でもiDeCoのラインナップに投入してもらいたいものです。

 

衝撃の第2弾、楽天新興国株式インデックス・ファンドが登場!

楽天・バンガード・ファンドの第2弾にして、業界に風穴を空けるファンドが登場です。

 楽天新興国株式インデックス・ファンド(信託報酬 0.12%*1+0.14%)

楽天新興国株式インデックス・ファンド(以下「楽天VWO」)は、Vanguard FTSE Emerging Markets ETFを購入するFund of ETFです。
他の新興国株式ファンドは低コストなものでも信託報酬は0.339%と高く、楽天VWOはブッチぎっています。

 eMAXIS Slim 新興国株式インデックス(信託報酬 0.34%)
 ・たわらノーロード 新興国株式インデックス(信託報酬 0.34%)
 ・iFree 新興国株式インデックス(信託報酬 0.34%)
 ・<購入・換金手数料なし>ニッセイ・新興国株式インデックス(信託報酬 0.339%)

コスト面では圧倒的な優位性のある楽天VWOですが、留意すべきは3重課税問題とマザーファンドです。

米国上場証券であるVWOを購入する楽天VWOは、他の4ファンドが負担する現地国課税と日本における課税(売却時の20.315%)に加え、米国課税(10%)が加算されます。

また、楽天VWOは新設のマザーファンドになります。そのため、既存のマザーファンドを利用するeMAXIS Slimやたわらノーロードに比べると実質コストが高くなる恐れがあります。

とはいえ、新興国株式で0.2%台の信託報酬は魅力的ですよね、悩みます。

 

楽天・バンガード・ファンドのSBIポイント付与率は0.03%!

バンガードのETF(VT、VTI)を購入する楽天・全世界株インデックス・ファンド(楽天VT)と楽天・全米株インデックス・ファンド(楽天VTI)が発表されて早1ヶ月、ついにSBI証券でも取り扱いが始まりました。

SBI証券では投信マイレージというサービスがあり、保有している投資信託の金額に応じてSBIポイントが付与されます。これまではどんなファンドでも最低0.05%は付与されていましたが、楽天VTと楽天VTIには0.03%しか付与されないとのことです*2

SBIポイントは、1ptあたり0.85円に交換可能です。ということは、

 0.03%×85%=0.0255%

SBI証券の値引き分と考えることができます。

楽天VT及びVTIは元になる海外ETFのExpense Ratioに0.12%(税抜)を上乗せしたものが信託報酬となっています。この信託報酬のうち、0.05%が販売会社(SBI証券)の取り分です。
そこから計算すると、SBI証券としてポイント還元を加味したギリギリ許容できる実質的な取り分は、

 0.05%-0.0255%=0.0245%

と推測されます。この辺りから、信託報酬引き下げ競争の終わりが予想できるかもしれませんね。


 

*1:税抜き

*2:楽天VWOも同様と考えます