2017年9月 インデックス投資関係の気になったトピック

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2017年9月のインデックス投資に関する気になるトピックをまとめます。

今月も先月に続きサプライズニュースのオンパレードです。金融庁きも煎りのつみたてNISAスタート前に各社が活発に動いています。

  

iFreeシリーズ、6本のファンドで信託報酬の引き下げ

これまで信託報酬の引き下げ実績のない大和投資信託のiFreeシリーズが低コスト戦争に打って出てきました。

 ・iFree TOPIXインデックス(信託報酬 0.19%→0.17%)*1
 ・iFree 日経225インデックス(信託報酬 0.19%→0.17%)
 ・iFree JPX日経400インデックス(信託報酬 0.205%→0.195%)
 ・iFree 外国株式インデックス(信託報酬 0.21%→0.19%)
 ・iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジあり)(信託報酬 0.21%→0.19%)
 ・iFree 8資産バランス(信託報酬 0.23%→0.22%)

注目は先進国株式クラス最安の信託報酬です。これは業界最低水準の運用コストを掲げるeMAXIS Slimをまたまた悩ませますね。

iFreeシリーズは、たわらノーロードシリーズとeMAXIS Slimシリーズに挟まれて影が薄い印象ですが、この信託報酬引き下げを起爆剤に資産規模を伸ばしてもらいたいです(資産規模が伸びれば、やらかしてしまったiFree 新興国株式インデックスの運用コストも低減されるでしょうから)。

 

たわらノーロードシリーズ 9本のファンドで信託報酬の引き下げ

iFreeシリーズと同じくこれまで引き下げ実績のないアセットマネジメントOneのたわらノーロードシリーズも信託報酬の引き下げに踏み切りました。

 ・たわらノーロード TOPIX(信託報酬 0.18%→0.17%)
 ・たわらノーロード 日経225(信託報酬 0.195%→0.17%)
 ・たわらノーロード 先進国株式(信託報酬 0.225%→0.20%)
 ・たわらノーロード 先進国株式(為替ヘッジあり)(信託報酬 0.225%→0.20%)
 ・たわらノーロード 新興国株式(信託報酬 0.495%→0.34%)
 ・たわらノーロード 国内債券(信託報酬 0.15%→0.14%)
 ・たわらノーロード 先進国債券(信託報酬 0.20%→0.17%)
 ・たわらノーロード 国内リート(信託報酬 0.30%→0.25%)
 ・たわらノーロード 先進国リート(信託報酬 0.35%→0.27%)

単独最安のクラスはありませんが、信託報酬に運用費用等を加味した実質コストの低さや運用面の安定性に定評のあるシリーズだけに、今回の引き下げで質実剛健さに磨きがかかると思います。

ただし、本信託報酬の値下げは本年12月30日からとなります。

なお、私は積立する新興国株式クラスを「たわらノーロード 新興国株式」から「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」に変更しています。この引き下げがあったとしても、業界最安で突っ込んできたeMAXIS Slimを支持し再変更は考えていません。

 

インデックス投資界に激震、楽天・バンガード・ファンド・シリーズ始動!

楽天投資顧問がバンガード社と提携し、バンガードのETFを購入するFund of ETFシリーズを発表しました。
第1弾としてVT(FTSE Global All Cap. Index連動)とVTI(CRSP US Total Market Index連動)を購入する投資信託(Fund of ETF)2本が発表されました。

 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(信託報酬 0.12%+0.11%)
 楽天・全米株式インデックス・ファンド(信託報酬 0.12%+0.04%)

これまでもバンガードのETFを買うファンドとしては「セゾン・バンガード・グローバルバランス(信託報酬 0.68%±0.3%、信託財産留保額 0.1%)」がありましたが、セゾンのものは株式・債券ETFを組み合わせたもので、単一ETFを単純に購入するファンドは初めてです。

全世界株式分野では、ステート・トリーリートのMSCI All Country World Index連動の「全世界株式インデックス・ファンド(信託報酬 0.48%、信託財産留保額 0.3%)」に続き、新たな全世界株式かつ驚異的な低コストファンドが日本市場に現れました。
また、米国株式分野においても「iFree S&P500 インデックスファンド(信託報酬 0.225%)」を凌ぐ低コストであり、米国株式ファンドNo.1の座をかっさらいます。

この2本は第1弾と言うことであり、次の一手が楽しみです。

  

全世界株式(除く日本)の野村・つみたて外国株投信が登場

「Funds-iシリーズ」でお馴染みの野村アセットマネジメントからMSCI All Country World Index ex JPN連動の最安ファンドが登場です。

  野村・つみたて外国株投信(信託報酬 0.19%)

日本を除く全世界株式はこれまで次の2つのファンドがありました。

 ・三井住友・DC全海外株式インデックス(信託報酬 0.250%)
 ・eMAXIS全世界株式インデックス(信託報酬 0.600%)

この2つのファンドの信託報酬水準を下回るどころか、新興国株式を含んでいながら先進国株式クラスの最安ファンド「iFree 外国株式インデックス(信託報酬 0.19%)」と同水準、まさに異次元のレベルです。野村アセットマネジメントの渾身の一手でしょう。

日本株式の有無こそあれ鳴り物入りで現れた「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(信託報酬 0.23%)」の脅威となりうるファンドです。
野村つみたて外国株投信と「三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンド(信託報酬 0.16%)」を9:1で組み合わせ全世界株式ポートフォリオを組んだ場合、信託報酬は、

 (外国株)野村・つみたて外国株投信 0.19%×90%=0.171%
 (日本株)三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックファンド 0.16%×10%=0.016%

 (合 計)全世界株式ポートフォリオ 0.187%

となり、驚異的な低コストが実現可能になります。実に楽天・全世界株式インデックス・ファンドを0.05%も下回ります。リバランスが必要という手間を天秤にかけても魅力ある水準と言えるでしょう。

こうして選択肢が増えることは嬉しい限りですね。

 

<購入・換金手数料なし>シリーズに新興国株式と6資産均等が追加

 ニッセイアセットマネジメントの低コストインデックスファンドシリーズの<購入・換金手数料なし>に新興国株式と6資産均等が加わります。

 ・<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド
   (
信託報酬 0.339%、信託財産留保額なし)
 ・<購入・換金手数料なし>ニッセイインデックスバランスファンド(6資産均等型)
        (信託報酬 0.219%)

新興国株式は「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス(信託報酬 0.34%、信託財産留保額なし)」と「たわらノーロード 新興国株式(信託報酬 0.34%、信託財産留保額 0.3%)」を意識して、0.001%引き下げてきました。
ただ、ニッセイアセットマネジメントは恐らく新興国株式のマザーファンドを持っていませんから、わずか0.001%の差で安定したマザーファンドを有する2ファンドを追い越すのは難しいでしょう。

6資産均等型も、既に低コスト均等ファンドは飽和気味で時期を逸した感があります。

ここまでの低コスト競争を見てきて思うのは、スタートダッシュを決めたファンドが支持を集めています。低コスト競争を仕掛けたニッセイAMですが、現在は集団の後方に下がりつつある気がします。 巻き返しを期待したいです。

  

「全世代型」の社会保障制度が自民党の公約に

一見すると、これってインデックス投資関係あるの?というトピックですが、大有りです。安倍総理が打ち出した「全世代型」の社会保障制度の財源は、消費税の増税分で賄う見込みと報道されています。解散総選挙で自公連立が勝てば、消費税増税に突き進むことでしょう。

ということは、インデックスファンドの信託報酬(税込)もこのあおりを食って増加することなります。例えばTOPIX最安の三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンド(信託報酬 0.16%(税抜))は、税込0.1728%から税込0.176%に増加することになるでしょう。

なお、外国株式や海外ETFの経費率には当然ですが、この増税は及びません。ただし、取引手数料は対象になります。

 

*1:信託報酬は全て税抜き