2017年11月 インデックス投資関係の気になったトピック

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2017年11月のインデックス投資関係の個人的に気になったトピックです。

 

三井住友トラストアセットマネジメントから新たな低コストファンド「i-SMT」が登場

SMTシリーズで知られた三井住友トラストアセットマネジメント(以下「三井住友TAM」)から、低コストファンドとしてi-SMTシリーズの2本が発表となりました。

 ・i-SMT 日経225インデックス(ノーロード)(信託報酬 0.170%)*1
 ・i-SMT グローバル株式インデックス(ノーロード)(信託報酬 0.190%)

 一時期は三菱UFJ国際とインデックス界の覇権争いを繰り広げていた三井住友TAMでしたが、新規参入組との争いに加わらなかったことで大きく水を空けられた感があります。

正直、この2ファンドも登場するのが遅すぎて目新しさはありません。既発の低コストファンドからシェアを挽回するのは困難でしょう。

 

eMAXIS Slimが一気に5ファンドの信託報酬を引き下げ。

 eMAXIS Slim 国内株式インデックス(信託報酬 0.170%→0.159%)
 ・eMAXIS Slim 先進国株式インデックス(信託報酬 0.190%→0.189%)
 ・eMAXIS Slim 新興国株式インデックス(信託報酬 0.340%→0.339%)
 ・eMAXIS Slim 国内債券インデックス(信託報酬 0.140%→0.139%)
 ・eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)(信託報酬 0.220%→0.210%)

ニッセイAMの購入・換金手数料なしをターゲットにした引き下げです。正直、0.001%のコスト競争に意味があるとは感じられません。ここまできたら実質コストや指数との乖離に注目する方が得られるものは多いでしょう。ただ、それでも有言実行のeMAXIS Slimの姿勢は手放しで評価されるべきでしょう。

そして、今月更に衝撃の発表が新興国クラスで!これは後ほど。

 

 

SBIの意地!EXE-iシリーズに超低コストの2ファンドが登場!

楽天投資顧問の楽天・バンガード・シリーズに水を開けられたSBIアセットマネジメントが起死回生のファンドを世に送り出しました。

 ・EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド(信託報酬 0.042%+0.108%)
 ・EXE-iつみたて新興国株式ファンド(信託報酬 0.13%+0.06%)

EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド(以下「EXE-iグローバル株式」)は、ベンチマークFTSE Global All Cap. Indexを採用し、

 (米国)Schwab U.S. Broad Market ETF(50%)
 (米国除く先進国)SPDR Portfolio World ex-US ETF (40%)
 (新興国)SPDR Portfolio Emerging Markets ETF(10%)

の3本のETFで構成されたFund of ETFsです。

FTSE Global All Cap. Indexをベンチマークとするファンドは、VT(経費率 0.11%)とそのミューチュアルファンド版のVTWSX、そして楽天VT(信託報酬 0.12%+0.11%)以外無いと思います。
FTSE Global All Cap. IndexはほぼVT専用にカスタマイズされたベンチマークでしたが、あえてSBIアセットマネジメントはここに突っ込んできました(勿論、楽天VTと張り合うためです)。しかし、EXE-iグローバル株式を構成する3つのファンドは、FTSE系のベンチマークをいずれも採用していないため、結局、数字だけ合わせにいくことになりそうです。

続いて、EXE-iつみたて新興国株式ファンドです。

EXE-iつみたて新興国株式ファンドは、ベンチマークFTSE Emerging Indexを採用し、Shwab Emerging Markets Equity ETF(100%)のFund of ETFです。ベンチマークVWO(経費率 0.14%)と同じものを使っていますから、当然ライバルは楽天VWO(信託報酬 0.12%+0.14%)です。

新興国クラスについては、純粋にコストの低いEXE-i側が有利と言えます。VWOの経費率が下がったとしても付加される信託報酬分を逆転することは困難でしょう。

どちらのファンドも元のETFの経費に上乗せする信託報酬は楽天・バンガードを下回っています。販売会社の手数料は0.02%と楽天・バンガード・シリーズの時にSBIポイントから推測した最低水準をやすやすと超えてきました・・・これSBI証券以外売れないでしょうね。そして、SBIポイント付与するんでしょうか。

 

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス、未知の領域に突っ込む値下げ!

この値下げで分かったことがあります。eMAXIS Slimの看板文句はガチです

 eMAXIS Slim 新興国株式インデックス(信託報酬 0.339%→0.190%)

私はつい最近までeMAXIS 新興国株式インデックス(信託報酬 0.60%)を買っていたんですよ。それが1年ちょっとで0.190%になっているなんて信じられますか?

楽天VWOEXE-iつみたて新興国株式ファンドが登場し、価格破壊が起きているのは事実ですが、相手は超低コストETFを使ったFund of ETFです(安いなりの理由があります。)。
それを向うに回して自主運用のeMAXIS Slim 新興国株式インデックスが同水準に突っ込んでくるなんて…

もうね、いい意味で「頭おかしい」。

多分、ニッセイ、たわらは着いてこれないでしょうね。ニッセイなんて、eMAXIS Slimの0.001%だけ下を潜るというほとんど意味のない最安戦略でしたが、さすがに今回は0.001%刻みとは言え攻められないでしょうね。引き下げ幅が圧倒的過ぎますから。

 

Smart-iシリーズの販売会社が追加!

TOPIXファンドの低コスト化に拍車をかけたりそなアセットマネジメントSmart-iシリーズの販売会社にSBI証券が追加されました。

実質的にりそな銀行しか取扱いが無かったため、Smart-iシリーズはまったくと言っていいほど知名度を上げることも、運用資産を増やすこともできませんでした。

これからSBI証券が販売を手掛けるとはいえ、既に市場では値下げ攻勢をかける他社ファンドに一歩先を行かれており厳しい戦いが待っていることでしょう。 
とはいえ、Smart-i Jリートインデックス信託報酬 0.17%は魅力的です!

 

*1:信託報酬は税抜きです。